評価損(格落ち)を認めないと言われた被害者の方へ

評価損(格落ち)を認めないと言われた被害者の方へ交通事故で車が損傷を受けると、車の市場価値が低下してしまう例が多いです。

そのようなとき、被害者の方は加害者に対して「評価損」の賠償を求めたいと考えるものですが、実際には保険会社に評価損を請求しても拒絶される例が多数です。

今回は、交通事故で評価損(格落ち損)を認めないと言われた場合の対処方法を、ご紹介します。

 

1.評価損とは

交通事故で車両が損害を受けると、修理しても完全には元通りにならないことが多いですし、「事故車」扱いとなるので、従前よりも車両の価値が低下してしまいます。

このように、交通事故によって車両の評価額が下がった分の損害を「評価損」あるいは「格落ち損」といいます。

評価損も交通事故によって発生した損害の1種ですから、加害者に対して賠償請求することができます。

ただ、加害者の保険会社に評価損を請求しても、必ずしも賠償に応じてもらえないので注意が必要です。特に示談交渉の段階では、多くの場合、保険会社は評価損の支払いを拒絶します。

 

2.評価損が認められるケース

しかし、裁判例では評価損を認めるものもたくさんあります。

たとえば東京地裁平成8年1月30日では、「損傷部分が修理によって元通りに回復した場合でも、事故後の車両の価格が事故前と比べて下がっている場合には、差額を損害として認める」という趣旨の判断をしています。

ただし、裁判でも必ず評価損が認められるわけではなく、認められやすいのは、輸入車や高級車の場合や、比較的登録年数が新しいケースです。

また、評価損として認められる金額は修理費用の10~50%の幅で認められることが多く、標準的には30%程度となります。

 

3.相手の保険会社から評価損を認めないと言われたら

加害者の保険会社と示談交渉をしているとき、相手から評価損の支払を拒絶されたなら、弁護士に相談をしてみて下さい。

ケースによっては「損害賠償請求訴訟」を行うことにより、評価損に関する適切な賠償金を支払わせることが可能となります。

交通事故で大切な車の価値が低下してしまったのであれば、泣き寝入りする必要はありません。評価損(格落ち損)を認めないと言われてお困りの際には、是非とも弁護士までご相談下さい。

 

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